南町田まちづくり通信

第5回「南町田のまちのがっこう」を開催しました

寒さも徐々に深まってきた11月25日、第5回「南町田のまちのがっこう」を開催しました。

11月3日に大盛況で終わった「まちのがっこう祭」。夏から時間をかけて準備してきたイベントが終わり、この日は最後のワークショップとなりました。「卒業式&ふりかえり会」ということで、ボランティアや地域団体などの関係者のみなさんにも集まっていただき、いつも以上に大勢の人で賑わいました。

卒業証書授与

まずはまちのがっこう祭のPR映像が完成したとのことで、みんなで鑑賞しました。あの日1日の出来事がぎゅっと凝縮された内容に、隣の人と笑い合ったり、真剣に見たり、当日の盛り上がりを思い出し、振り返る時間となりました。

そして卒業式の始まりです。音楽が流れるなか、名前が読み上げられ、ひとりひとりに卒業証書が授与されました。頑張ったという達成感や喜びと同時に、これで終わりという寂しさもほんの少し漂います。また、イベントに協力してくださった地域団体やボランティア、飲食店の方々には、感謝状が贈呈されました。こんなにたくさんの人が関わって「まちのがっこう祭」は出来上がったのだと、改めて実感することができました。

持ち寄りおやつで弾む会話

その後はふりかえり会へ。事前に配られた4色のふせんに、テーマごとにそれぞれ感想や意見を書いてもらい、模造紙に貼っていきます。みなさん悩む様子もなく、スラスラと書き上げます。びっしりと長い文章を書いている人も多く、今回のワークショップでひとりひとりが得たものの大きさを感じました。

ファシリテーターの方がそのふせんの内容をまとめている間にふりかえり会がスタートです。

じつはこの日は、参加者に一品持ち寄りをお願いしていました。手づくりのパウンドケーキに自宅の庭で採れたみかん、おすすめのお菓子やお茶など、テーブルふたつ分に山盛りの持ち寄りおやつが並びました。唯一、小学生の参加者だったYくんが乾杯の音頭を取ると会場は和やかなムードに。あちこちのテーブルで会話が弾むなか、貼られたふせんをじっくり読んでいる方もいらっしゃいました。

次につながる思いが聞けた、ふりかえり会

その後は、マイクを回してひとりひとりが感想を話すフリートークタイム。いろいろな感想や意見が出ました。

「去年も鶴間公園のがっこう祭で音楽を担当し、今年も音楽担当と絵本の読み聞かせ・語りをやらせていただきました。子どもたちがたくさんきて、夢中で聞いてくれて、やってよかったと思いました。楽しい1日を過ごさせていただき、ありがとうございました」(合唱と絵本の読み聞かせ・Iさん)

「始まる前からいっぱい人がきて、周りで何をやっていたのかわからないぐらい大盛況でした。お子さんが一生懸命編み物をしてくれましたが、待っている間にお母さん方に塗り絵をやっていただこうと思っていたのが、スペースが足りなくてできなかったのが残念でした。次の機会があれば、そのあたりもちゃんと考えられたらいいなと思います」(編み物ワークショップ・Rさん)

「謎解きのワークショップをやりました。想像以上に人がいっぱいきて、考えてなかったことが起きて、失敗も多かったと思います。でも予選とか、うまくできたところもあって、思い出にはかなり残りました」(小学生の参加者・Yくん)

「仲間に入れていただき、本当にありがとうございました。さきほど、Yくんが言っていたことがすごく印象に残っています。想像以上に人がいっぱいきて、思ってもみなかったことが起きて、失敗して、でも良い思い出になった。それこそが、教員としては学生にやってほしいことなんです。そういう生の体験を積み重ねていってほしいと思っているので、これからもぜひ一緒にやらせていただけたらなと思っております」(昭和薬科大学・Y先生)

どの方も最後には「これからもよろしくお願いします」「今後も何かできたら」というふうに締めくくってくださいました。きっと大変なこともあったと思いますが、誰もが楽しみ、よい経験になったと感じているようでした。

そしてファシリテーターから、ふせんにどんな内容が書かれていたのかの発表がありました。

ピンクのふせんのテーマは「楽しかったこと」。「何をするか考えたり準備をしている時間が楽しかった」「これまで出展したなかでいちばん盛り上がった」といった感想がありました。また、ほとんどの人が、予想以上に大勢のお客さんが楽しんでくれたことが嬉しかったと書いてくれました。水色のふせんのテーマは「大変だったこと」。ここには「準備が大変だった」「初めての出展だったので、どうなるのか当日まで不安だった」「周りの人に助けられた」という感想が。

黄色のふせんのテーマは「続けていくために気になること」。「告知の仕方は工夫できるのではないか」「もっとじっくり企画を練りたかった」「無料では限界があるので有料のワークショップなどを考えれば継続できるかも」といった意見が集まりました。緑色のふせんは「参加者やまちの人にひとこと」。来場者や仲良くなったワークショップ参加者、スタッフなど、たくさんの人への感謝の言葉が綴られました。

卒業ではなく、留年!?

最後に、アドバイザーの礒井さんからもすてきなメッセージが贈られました。

礒井さん「みなさんお疲れさまでした。ひとりひとり、大変な努力をされたことと思います。でも当日、嬉しかったとか楽しかったとか、ひとこと言葉をかけてもらうだけで、それまでの疲れや苦労が消えたのではないでしょうか。そして、やった分だけ自分のまちが好きになることを、どこかで感じられたと思います。それが、非常に大事だったと思います。
ただ、今日は卒業式ってなってるんですけど、これはまずいです! だって、大事なのは来年以降です。だから、成績がよすぎるということで、来年に向けて全員、留年していただきたいと思います(笑)。今回みたいに大きくやろうとすると大変ですが、今日は誰々さんの回、今日は誰々さんの回というふうに小さくやると、そんなに苦労もなく、みなさんがやりたいことが実現できるはずです。ぜひ今後も、学んだことの成果を出していただければと思います」

なんと卒業式と銘打っていた今回のワークショップ、最後に「留年」を勧められるという大どんでん返しが。会場は大きな笑いに包まれました。というわけでみなさん留年? というより、さらにステップアップしたがっこうに「進学」ということでしょうか。来年のまちびらき以降、まちのがっこうで生まれたつながりや経験からどんなことが起こるのか、楽しみにしたいと思います。

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