晴れ間がのぞき、暖かな日和となった9月22日、鶴間小学校体育館で第3回「南町田のまちのがっこう」が開催されました。

前回のワークショップでは、11月3日に開催予定の「まちのがっこう祭」で、ひとりひとりがどんなことをやりたいかについて発表しました。今回は、そのアイデアをより具体的な企画へとブラッシュアップしていきます。
計画シートを書く
まず、全員が輪になって、前回書いた「やりたいことシート」をもとに、まちのがっこう祭でどんなことがやりたいのかを改めて共有しました。
前回発表した内容と、やりたいことが変わっていても大丈夫。おぼろげだったアイデアも「これとこれを用意してこんなふうにお客さんに楽しんでもらいたい」「○○さんとやりたいことが近いので一緒にやることにした」「もっといろいろな人に参加してもらえるように、交流を重視した内容に変えた」など、しっかり具体的なイメージができていました。なかには「家で子どもと話しているうちに、子どもたちのやりたいことも実現したくなった」と、まったく違う内容にした方も。
さらにその場で、電気のことや場所のこと、必要な機材など、事前に確認しておきたいことを話し合いました。そして、気になった人、一緒にやってみたい人がいる場合は声をかけ、チームができた人から、会場後方に用意されたテーブルに移動して計画シートを作成します。いくつかのチームができましたが、ひとりでやるという人も予想以上にいました。せっかくなら、自分の企画を自分でやりたいという想いが大きくなった人が多かったように感じました。
計画シートには、企画タイトルや内容のほか、タイムテーブル、用意するもの、会場のイメージ、相談事項などを、詳細に記入していきます。かなり細かい内容ですが、みなさんサクサクと書き進めています。各テーブルにはスタッフがついて相談に乗り、気になることや疑問点などはその場でどんどんクリアにしていきます。
ひとりでやるという人も、仲良くなった参加者と同じテーブルに座り、お互いにアイデアを出し合っています。また、企画自体は個々に実施するものの、コラボ企画もいくつか誕生。みなさんが無理なくやりたいように、緩やかにつながっているのが印象的でした。
どんどん具体的な計画に
企画が固まったチームから、壁に貼られた会場図を見て、会場のどのあたりに出展するのかを決めていきます。また、音の出る催しは、タイムテーブルを作成して細かく時間を調整しました。ひとりひとりの小さな企画が、具体的なイメージとなって、「まちのがっこう祭」というひとつの大きなイベントがつくられていきます。
アドバイザーのまちライブラリー提唱者、磯井さんも各テーブルを廻って話を聞いたり、アドバイスをしたりしていました。磯井さん自身、大小多くのイベントに関わっていらっしゃいます。そのなかで実感しているのは「ハプニングはあったほうがいい」ということなのだそう。
磯井さん「むしろ、全部が順調にいったらつまらないでしょう。波乱があったほうが、その場で工夫したり、仲間と助け合ったりして、結果的にいいものが生まれる。だから計画はほどほどに、あまり心配しすぎずに楽しみましょう!」
出展は初めてという参加者も、このお話を聞いて肩の力が抜けたようでした。
マイナスに見えることも、じつはプラスになる
最後に、ひとりひとり、がっこう祭でどんなことをやるのかを発表しました。手づくりワークショップや折り紙&クイズ大会、読み聞かせ、自身の活動団体の紹介&交流スペース、合唱やまわし読み新聞づくり、ミニ展覧会に、昨年に引き続き出展してくれることになった救済食堂など、驚くほどバラエティ豊かな企画が揃いました。
「楽しみます!」「どうなるかわからないけど、みなさんに助けてもらいながら頑張りたい」「やれる限りやりたい」と話す顔はみな楽しそう。最後に磯井さんから、この日の講評と本番に向けたメッセージをいただきました。
磯井さん「当日は、予想外のハプニングが起きるかもしれません。たとえばお客さんが少ないブースがあったとします。でもそれなら、みんなで応援に行けばいいんです。するとそれが、新しい出会いにつながっていきます。一見マイナスに見えることでも、じつはものすごくプラスになるんですね。ですから、ぜひ前向きに楽しんでください。これは遊びですからね(笑)。無理はせず、自分たちがやっていて楽しいことを、自分たちのやれる範囲内でやって楽しみましょう!」
事前のワークショップは3回のみという短い時間でしたが、みなさんがすっかり仲良くなって、終わってからも会場のあちこちで話し込んだり、一緒に帰ったりしている姿が印象的でした。ひとりひとりの「やりたいこと」が集まって、地域でのつながりが生まれる。そのことを改めて感じられた1日でした。次回はいよいよ「まちのがっこう祭」本番です!
参加者の感想
S.Hさん(30代・女性)
最初はあまり想像がつかず、どうなっていくんだろうという不安も大きかったです。でも、友だちができて、全体もいつのまにか一体感が出てきたので、これはいいものができるんじゃないかと思い始めています。当日がとても楽しみです。楽しみながら気楽にやろうと思っています。
T.Mさん(30代・男性)
このワークショップは、雰囲気がとてもいいと思います。自分がやりたいことをみんなが持ち寄っているんですけど「これはダメ」とか「あれはよくない」とか、そういうネガティブな話がまったくない。だからやりやすいですし、いったい何ができるんだろうとワクワクしています。